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根継ぎ
柱は下から腐る。地面に近いから雨や湿気があたりやすいのだろう。こうした柱の元だけを新しい部材に入れ替えることを根継ぎという。
寺社の古い門などを注意深く見ると丁寧な根継ぎをした柱を見かけることがある。
今ではツーバイフォーとやらで、根をつぐべき柱もなくなったが、少し前までは一般の住宅でも柱が傷むと補修したものだ。
写真は京都の知恩院を訪ねたおりに、ふとしたことから発見した柱である。
石の根継ぎというのは初めて見た。
あまりに大仰な細工なので、根継ぎだが、最初から意図したデザインなのか、事務所に戻って聞いてみようと思ったが、例によって横着を決め込んで、次の機会に尋ねてみることにした。
ものを大切にする。それも傷んだら修理する。直した仕口も意匠のうち。素晴らしい文化だと思う。